アニメにおける”Moeblob”(注)の意味と、それに該当するキャラクターとは?
(注)英語圏のアニメファンのスラングで発音はモエブラブ又はモエブロブで該当する日本でのアニメ用語は無いようです。
アニメ用語”Moeblob”の意味や由来は?この不思議な言葉について、キャラクターの例を挙げながら解説していきます。
アニメの標準からしても奇妙な言葉である”Moeblob”は、どんなキャラクターも、そう呼ばれたくないレッテルです。
これは基本的に、あるキャラクターがとてもかわいいが、個性がなく、物語にほとんど貢献しないことを意味します。
ここでは、”Moeblob”の意味、由来、そしてこのレッテルに該当するシリーズやキャラクターの例について解説します。
”Moeblob”という言葉は2つの言葉からできています。”Moe(萌え) “とは、見る人が本能的に守りたくなるような、とてもかわいくて無力なキャラクターを指します。”Blob “は、「とろりとした液体の一滴」を意味する英語からきています。
これを組み合わせると、あまり歓迎されない文脈で使われることの多い言葉になり、それはかわいいキャラクターを指しています。
その多くは女性で、その全人格がかわいくて弱いことを中心に回っているキャラクターです。
以下はその具体例です。
アニメのキャラクターが”Moeblob”である特徴とは?
キャラクターとして、moeblobは一般的に小さくてかわいい。女性であることが多いのですが、まれに男性のキャラクターにも適用できる場合があります。
これらのキャラクターは通常、内気で物腰が柔らかく、その結果、社会性やコミュニケーション能力に欠けることがよくあります。
泣くときは決して醜くなく、目は大きく潤み、頬は膨らんで赤くなり、いつもよりさらに無力に見えます。
現在放送中の『阿波連さんははかれない』の阿波連は、まさにその典型例です。萌えキャラの条件をすべて満たしており、特に「小さくてかわいい」のが特徴です。
特に、小さいという点では、彼女の隣の席で彼女と同じく主人公枠のライドウが(体格で)彼女を圧倒的に上回っているため、彼女の小ささが際立ちます。
他のmoeblobと同様、人付き合いが苦手で、そのため、ライドウと出会うまで友達がいませんでした。
彼女のキャラに関する全ては「見てよ、この小さい生徒! 可愛くない?」と訴えかけてきます。守ってあげたくなっちゃいますよね。
アニメのジャンルとしての “萌え”
“萌え”という言葉は、90年代後半に生まれ、2000年代前半にジャンルとして一般化しました。moeblobが登場するアニメは、ラブコメや日常系アニメをベースに、小学生から高校生までのかわいい女の子を主人公にしたものが多いです。
この種のアニメには、見た目より年上の女の子、あらゆる面で完璧なスクールアイドル(もちろん恋愛は別)、短気なツンデレ、大人しいダンデレ、ときには独占欲の強いヤンデレなど、特定のタイプに特化した可愛い女の子がたくさん登場します。任意ですが、この種のアニメで男性キャラクターが登場する事も、しばしばあります。
京都アニメーションは、このジャンルを特に欧米で最初に広めたスタジオのひとつで、初期の作品の多くは、Keyの人気ラブコメ『AIR』『Kanon』『CLANNAD』からでした。
これらの作品では、「うぐぅ!」などと叫び、三人称で話し、かわいいマスコットキャラクターに夢中になる高校生の女の子を主人公にしていました。
特に『らき☆すた』や『けいおん!』は、海外のファンの間で「萌え」という言葉がより認知されるきっかけとなりました(『けいおん!』第4話の「萌え萌えキュン!」シーンは特に有名)。
また、『Free!』や『ツルネ ―風舞高校弓道部―』といった男性キャストが多いスポーツアニメにも見られる、ソフトでプニプニした画風が、このスタジオの特徴として、知られるようになりました。
萌えキャラはアニメには事欠きませんが、近年は衰退の一途をたどり始めています。萌えの神髄者である京アニでさえ、近年は他のジャンルに手を広げ始めています。
実際、2000年代半ばに『らき☆すた』と『けいおん!』が人気を博したにもかかわらず、『らき☆すた』はアニメオリジナルの結末を迎え、『けいおん!』は初期キャストの卒業で完結し、続編の漫画の彼らの大学生活をアニメで再現する話はありませんでした。
京都アニメーションが制作したアニメの中で、3期が制作されたのは『Free!』が初めてであり、現在も唯一です。
そのため、もっと良質な萌え系作品を求めているアニメファンには、ビジュアルノベルをチェックしたほうがいいかもしれません。