これをどう解決するかは厄介なことになりそうですが、これができるとしたら彼にほかなりません。 このレビューで、実際どうなったか見てみましょう!
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』 第11話 概要
アニメ『Trapped In A Dating Sim』(『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』)は、三嶋 与夢と孟達(イラスト)によるライトノベルが原作のファンタジー、恋愛、異世界のアニメです。
監督は、『宇崎ちゃんは遊びたい!』などで監督だったの三浦 和也と、『探偵はもう、死んでいる。』で副監督だった福元 しんいちが務めています。
アニメーション制作は、三浦監督の前作『宇崎ちゃん』のスタジオENGIが担当しています。出版は『君の名は。』『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』『Fate/stay night』などを手がけるKADOKAWAが担当しています。
このエピソードは、「モブせか 11話」、正確には『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』第11話とも呼ばれています。前回放送分のレビューはこちらからご覧いただけます。
ー 以下のレビュー はネタバレを含みません。ー
モブせか 11話 レビュー バカバカしいほど楽しい
モブせか11話は、今までのいくつかのエピソードの長い積み重ねに結論が出た回でした。自分自身をオリヴィアとアンジェリカと対等とみなせないために彼女らと離れ、距離を置いていたリオンは、ある程度予想はできていましたが、非常に満足できる結末の方へ向かってゆきました。
このアニメのような願望系アニメでは、今回のようなエピソードが一番の見せ場であり、現在も、そして今後もそうあり続ける事によって(ファンに対する)吸引力を保たなくてはならないのです。
私たちは、ヒーローが敵をぶちのめし、土壇場で勝利を収めるような活躍を見るためにここにいるのであり、それが叶うまでは決して満足することはないのです。
モブせかはすべての面であなた(の求めるもの)をカバーしているので、心配しないでください。このエピソードではアクションがあっただけでなく、オリヴィアとアンジェリカの数話前から続いてきた葛藤に、満足のいく結末が迎えられます。
特にオリヴィアの方は、このアニメの中でも最も興味深いものでした。オリヴィアは、モブキャラクターとされる(アニメの主人公)リオンがはまり込んでいるゲーム世界の、実は主人公となるべき存在なのですが、彼女はこの事を知らないし、また落ちこぼれなため悩んでいました。
主人公オリヴィアの物語は、(いろんなルートがある中)一つの結論にしかたどり着けず、それは彼女が何らかの形で自分のルーツを再発見することでした。しかし、この場合重要なのは(彼女が経験してきた)旅そのものであり、それはオリヴィアと視聴者にとって満足のいくものでした。
アンジェリカもエピソードが進むにつれて、会話を通してのいくつかの台詞や、彼女自身の力を得ることで、いくつかの愛に出会うことができました。彼女のキャラクターは最初から特別なものではなく、意地悪な女の子に見えて実際はそうでは無かったという事以外で、リオンの近くに置いておく意味はあまりありませんでした。
しかし、彼女はアニメの世界の中で強力な政治力を持つ一族出身であり、プロットと出来事において少なくとも何らかの重要性を持っています。その政治的な動きも、最終的にはこのアニメの最も面白いところの一つになっているので、彼女がこれだけ関わっていることは全体的にプラスに働いています。
しかし、結局のところ、私たちが見ているアニメの主人公はリオンなのです。彼はあらゆる機会を使い、みんなに嫌われるモブキャラを演じようとしますが、世界が変えたものは元に戻せないし、彼はこれまでもそうであったように、これからも今まで通り周りの世界に対処していかなければならなりません。
オリヴィアが、二人の間に起こったすべてのことに対処するために、最後にもう一度、彼に対峙するのですが、そこで見せる彼の葛藤こそが、このエピソードで最も輝いていました。それを、彼が今話で成し遂げた「窮地を救った」ことと組み合わせると、極めて有意義な一日が出来上がり、結果、キャラクター同士のかけがえのない絆が生まれました。
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』 第11話は、最後から2番目のエピソードで、未解決の問題を解決するには、あと1話しか残っていません。今期出来る事はもうあまりないのですが、今話の終盤にある脅威が登場したので、それについて何か言い残すかもしれません。
アニメーション(作画)は依然として圧倒的に弱い面もありますが、それについてはもう十分に語られています。このエピソードにはちゃんとした音楽もあり、全体的にとても楽しい経験でした。どんな結末になるのか、楽しみです。
評価
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』 第11話は、いくつかのストーリーをきちんと完結させ、今後の新たな脅威と冒険を約束する、堅実なエピソードでした。このまま終わってしまうのは寂しい限りです!