姫デレとは、お姫様扱いされたい、それでみんなを見下したいというキャラの事、でもアニメファンにはとにかく愛される姫デレ達。
アニメのキャラクターは、おなじみの「デレ」系をはじめ、さまざまな形で表現されます。最もポピュラーなのはツンデレで、怒りっぽくて防御的で、自分の本当の気持ちをなかなか認めない恋人というものです。
そして、あまり一般的ではないですが、よりカラフルな「姫デレ」は、自我が肥大化し、傲慢な外見の下に思いやりのある心を持つ、お姫様願望のある女性を表現するものです。
姫デレキャラクターは、実際のお姫様であることはほとんどなく、むしろその逆です。個人的な悩みを補うために、自分が優れていることを装う行動をとることが多く、最初はイライラするような態度をとりがちです。
しかし心の奥ではちゃんとした愛すべき人間であり、時が来れば心を開いて本心を見せてくれるかもしれません。幸いなことに、そんな姫デレキャラクターが登場する素晴らしいアニメ作品はたくさんあり、ファンとの出会いを待っています。
『食戟のソーマ』から料理姫、薙切 えりな(なきり えりな)を紹介
『食戟のソーマ』の薙切 真凪(なきり まな)が神の舌を持つ料理界の女王なら、一人娘の薙切 えりなは料理界のプリンセス、まさに姫デレ。幼い頃から王族のように育てられたえりなは、常に自分の思い通りに生きてきましたーー母親が逃げ出し、父親が暴君と化すまでは。
数年後、主人公の幸平 創真(ゆきひら そうま)は、日本一の料理学校である遠月に入学し、えりなに友情を感じつつもライバル心を抱くようになります。
『食戟のソーマ』は、料理そのものと料理にかける情熱を通して、料理人たちが競い合い、互いに切磋琢磨するのがテーマです。創真は、新しい姫デレの友人に、傲慢でも神の舌でもなく、真の愛が隠し味であることを理解させることができました。
創真は、その創造的で心のこもった料理で、『食戟のソーマ』の中で何人もの過大な自尊心を打ち砕き、えりなはついに姫デレの王座から降りて、本当の家族を受け入れることになったのです。これは彼女のためではなく、彼女が最も愛する人たちのためのものだったのです。
『涼宮ハルヒの憂鬱』の主演は女神の姫デレ
『涼宮ハルヒの憂鬱』は、一見すると普通の高校生向け日常系アニメですが、主人公であり、タイトルにもなっているハルヒはそうでは無い事を知っています。彼女は文字通りの女神で、一見退屈なこの世界に娯楽を求め、宇宙人や超常現象など信じられないものを発見しようと躍起になっており、彼女があまり退屈しすぎると災難に見舞われるかもしれないのです。
だから、ハルヒは娯楽を見つけるためにSOS団を結成し、みんなが彼女の気まぐれに応じることを期待するのでした。
ハルヒはお姫様のような格好をしていなくても、確かにお姫様のように振る舞い、「すべては私のために」という態度で姫デレの典型を体現しています。姫デレは命令口調で部下を従わせたがる性格で知られていますが、『涼宮ハルヒの憂鬱』の物語でのハルヒはまさにそれでした。
もしSOS団員がこの姫デレの思い通りに事を進められなかった場合、彼女は飽きてしまい、女神の力で世界全体を再構築してしまうかもしれないのです。そんなことを実現させてはならないのです。
『Re:ゼロから始める異世界生活』の姫デレのベアトリスは王族のようなドレスで登場
『Re:ゼロ』は、主人公の少年ナツキ・スバルが、街で何度か死んだ後、(”死に戻り”という能力によって)すぐにメイザース領地に辿り着くという、気の強い負け犬を主人公とした大人気の異世界アニメです。そこで彼は、ハーフエルフの女王候補エミリア、メイドの姉妹ラム、レム、ロズワール・メイザース、そしてベアトリスといったRe:ゼロの主要キャラクターと出会うことになります。
ベアトリスは、ラムと同様ツンデレで、「禁書庫」に閉じこもっているため、なかなか出会えません。高尚なお姫様のような服装と振る舞いをしていますが、スバルは何度か失敗した後、ついに彼女と真の友情を育みます。ベアトリスは、他の姫デレキャラクターと同様、内心では傷つきやすく、孤独な存在です。彼女はある「誰か」を400年間待ち続けています。
もしかしたら、スバルがその「誰か」であり、ベアトリスはついに待ち続けることを終わらせることが出来るかもしれません。
『鬼滅の刃』は姫デレ上弦の鬼、堕姫(だき)を披露
『鬼滅の刃』のキャラクターは、伊之助はツンデレ、禰豆子は人懐っこいデレデレに近いものの、デレの典型にはあまり当てはまらない個性的なキャラクターが多いです。そして、遊郭編で本格的な姫デレが追加されました。鬼の絶望的な傲慢さを見事に体現したキャラクター、堕姫です。兄の妓夫太郎(ぎゅうたろう)と同じ上弦の陸(ろく)であり、そのことを誇りに思っています。
堕姫と妓夫太郎は鬼になる前は悲惨な貧乏暮らしをしており、現在は堕姫は残酷で権力欲が強く、他人に命令して全てを自分のものにするのが好みの花魁として働いています。その姫デレの性格は、ストーリー中の戦闘において、自分の力を誇示し続け、負けると突然泣き出すなど、より顕著に表れていました。
傲慢な反面、内面は弱く、怯えていることが多く、天元と炭治郎は、敵である姫デレのそんな一面を目の当たりにして、ショックを受けていました。
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』には複数の姫デレが登場する
このアニメは、主人公リオン・バルトファルトの周りに、ある者は敵であり、ある者は味方である4人の姫デレが登場する面白い異世界アニメです。この世界では、少女と女性がすべての権力を握り、貴族同士の政略結婚がすべてを左右するため、姫デレ達が活躍するのに最適な環境なのです。
その中で最も愛すべきはアンジェリカ・レッドグレイブで、彼女はレオンとオリヴィアに対して自信に満ちた姉のように振る舞い、彼らと共に真の友情を受け入れることを学んだのです。
もっと敵対的な姫デレは、リオンの転生前の実の妹でプリンセスのような格好までしているマリエ、伯爵の娘ステファニー・オフリー、ファンオース公国の王女でうぬぼれ屋のヘルトルーデなどです。