ユージの『転生賢者』での冒険はひとまず終わりましたが、まだいくつかの疑問が残っており、多くの謎が解けないままです。
『転生賢者』は、2022年夏アニメシーズンの新しい異世界アニメタイトルで、強すぎるテイマー(魔物使い)/賢者の主人公ユージが主役で、ファンタジー世界で冒険をするという作品でした。
『転生賢者』は、「週刊モンスター」的な要素もあり、かなりオーソドックスでわかりやすい異世界の旅でしたが、いくつかの細かいひねりが加えられていました。
『転生賢者』は、黙示録的な敵賢者の敗北という最高の形で幕を閉じましたが、ユージと『転生賢者』視聴者には、いくつかの余韻が重くのしかかっています。
このアニメは、この世界についてや、ユージがどうやってここに来たのか、どうやって出て行くのか(出て行けるとしたら)、多くの知りたかった秘密を、あまり明かそうとしないアニメでした。
もし、第2期がいつか放映されるなら、これらの疑問に対する答えを用意する必要があります。
ユージは、この異界で本当の目的を見つけることができるのだろうか?
『転生賢者』の第1期は、ユージに何ができるかを明確に示しましたが、なぜそれができるかは必ずしも示しませんでした。フィクションの世界で価値ある主人公は皆、明確に定義された目標や動機を持っていますが、それは異世界アニメにも当てはまると思います。
リムル・テンペスト(『転生したらスライムだった件』)はモンスターに寛容な国を作ることを目指し、岩谷 尚文(『盾の勇者の成り上がり』)は世界を救い無事に帰国することを目指しました。
しかし、『転生賢者』のユージは、ただ彷徨いながら、悪党と戦い、人々の命を救っていく、これだけです。元の生活に戻れない、あるいは戻る気がないのであれば、この世界で単に力を試す以上の生きてゆく目標が必要であり、それは無限大にあるのです。
彼ほどの創造力、力、人脈、評判があれば、ユージは例えば自分のギルドを設立したり、町の有力者になったりと、どんな人生でも築き上げることができるはずです。どんなに魔法力を持っていても、ユージは自分に合った人生の目的を見つけるまでは、満たされることはないでしょう。
ユージは日本の会社員生活に戻れるのか、そしてどのようにして戻るのか?
多くの異世界アニメでは、リムル・テンペスト、アズサ・アイザワ(『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』)、リオン・バルトファルト(『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』)などの主人公がそうであるように、新世界への旅は片道切符です。
しかし、一部の異世界作品では、条件次第で主人公が故郷に帰る可能性を示唆しており、ひょっとするとユージはそれに該当するかもしれません。彼自身も、どうにか元の日本での生活に戻り、そこで超激務のオフィスワークを再開できるものと確信しているようです。
しかしユージにそれができるのかどうか、またなぜ彼がそうしたいのかは、まだ明らかになっていません。特に、彼には『黒の召喚士』のメルフィーナのように相談できる転生女神もいないため、アニメでは、ユージが故郷に帰れる可能性の有無を全く示唆していません。
またアニメでは、ユージがなぜ異世界でのこのスリリングな現実逃避の冒険をやめて、感謝すらされずに疲れる会社勤めに戻る理由も十分に説明されていませんでしたが、第2期があればこれらの事が分かるかもしれません。
ファンは、ユージの頭の中で何が起こっているのかを推測することしかできません。
ユージは意図的に召喚されたのか?
ユージのこのファンタジー世界への到着すらも謎に包まれており、異世界愛好者は、ユージがこの新しい世界にどのように、そしてなぜたどり着いたのかを知りたいと思うでしょう。同じような他の異世界アニメに基づくと、いくつかの明確な可能性があり、そのいくつかは『転生賢者』全体のプロットに大きな影響を与える可能性があります。
ユージがこの世界に来たのは、まったくの偶然かもしれませんが、意図的なものである可能性もあります。異世界のヒーローの中には、平和の守護者あるいは戦争の犬として、意図的に召喚されるものもいるのです。例えば、尚文(『盾勇』)たち四勇者は、メルロマルクの宮廷魔術師によって「波」を撃退するために召喚されたし、『黒の召喚士』の巫女が刀哉のパーティを召喚したのも同じようなことでした。
もしかしたら、「救済の蒼月」教団に対抗するため、そして黙示録を阻止するために、何者かがユウジを召喚したのかもしれません。もし、誰かが意図的にユージをここに呼び出したのであれば、もし2期があれば、ユージはその人物に会い、何らかの情報や洞察を得る可能性があるでしょう。
救済の蒼月教団の再襲来はいつ?
救済の蒼月教団はユージにとって最大の敵であり、ヴァルターとヴァルターが召喚した最強の賢者との最終決戦を含め、アニメ全体を通して教団メンバーが直接的、間接的にユージに挑んできました。しかし、ヴァルターと賢者が死んでいなくなった後も、救済の蒼月の脅威は続いており、第12話では不吉なシーンがいくつか描かれました。
教団の幹部たちがユージへの復讐を企んでおり、彼らがいつどのように襲ってくるのか、ユージ自身にもわかりません。つまりユージは安心できないのです。教団の連中は彼らのエースとして黒龍を用意しているようだし、そしてそれすら、まだ始まりに過ぎないのかもしれません。
もし『転生賢者』の第2期に「週刊モンスター」が登場するとしたら、ユージはDungeons & Dragons風の邪悪なクリーチャーやウィザードなど、あらゆるものに直面するかもしれません。戦いは始まったばかりのようですが、最終的にどのような結末を迎えるかは誰にもわからないですね。