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2022年秋のプレビューガイド

2022年秋のプレビューガイド

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の第1話をどう評価しますか?
コミュニティスコア:4.6(5点満点)
 

どんな作品?

多数の企業が宇宙に進出し、巨大な経済システムを構築している時代。
モビルスーツ産業を独占するベネリット・グループが運営するアスティカシア高等専門学園に、辺境の惑星水星から一人の少女が転校してきます。

彼女の名は、スレッタ・マーキュリー。純粋な心に緋色の光を灯しながら、新しい世界を一歩一歩歩んでいく少女です。

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、7年ぶりのガンダムのテレビアニメ新シリーズで、CrunchyrollとGundam.infoで毎週日曜日に配信されます。
 

第1話はどんな感じ?

James Beckett
評価:5.0/5
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』プロローグ(第1話の前の話)に圧倒されるのは、その驚くべき演出力と、この新しいスピンオフ・ガンダム世界線の魅力的な世界観があれば十分でした。
でも、 このシリーズには多くの要素が詰まっているので、スレッタ・マーキュリーとガンダム・エアリアルの物語がきちんと始まるまで待ちたいと思ったのです。
確かに、冒頭数分で、アニメーション、演出、音楽、ガンダムデザインなど、すべてが既に全開であることは明らかでしたが、目を見張るほど豪華なアニメでも、その映像を支えるしっかりした前提が必要なのです。
最近、素晴らしいスタートを切ったアニメに、最終的に酷い目に遭わされているので、つまりは『ワンダーエッグ・プライオリティ』のように、この先、魂が砕かれるような失望を味わうことになるかもしれないので、こんなに早くから期待するのは、まだ時期尚早と思われます。

物語の冒頭の約10分で、大企業の 「お姫様」ミオリネ・レンブランがスレッタに、アスティカシア高等専門学園では、プライドの問題、金銭の問題、ミオリネと結婚する権利など、すべてが精巧なモビルスーツの決闘で解決されると説明します。
このとき、『水星の魔女』が目指していたのは、ガンダム史上初の女性キャストによるモビルスーツによる壮大なスペースオペラではなく、「革命機ウテナ」であることが明らかになりました。
ミオリネが、スレッタと彼女のエアリアルが、企業同士のロボット戦争に知らず知らずのうちに身を置いていることをスレッタに認識させた時点で、すべての賭けは白紙に戻りました。しかも考えうる最も幸せな結末が、ガンダム史上初の同性同士の結婚という事もわかりました。

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、ウテナ(『少女革命ウテナ』1997年放送作品)の有名な抽象的で演劇的な美学を採用していません。これを読んで、ガンダムは本当に自由で完全に幾原 邦彦(『少女革命ウテナ』監督)になるのだと思った人はがっかりするかもしれませんが、おそらくこれで良かったのでしょう。
と言うのも、サンライズの芸術的野心が、この種の作品の品質保持に関して継続可能かどうか、すでにネット上で話題になっている遅延や制作上の苦労を考えると、本当に心配だからです。だから、格好いい戦闘ロボットで有名なガンダム作品を完全に寓話的なものに変える事は、このアニメにもう一段不安定な実験を加える様なもので、その必要は無いと思うのです。
付け加えるに、『水星の魔女』が『ウテナ』式を適用していると思われる魅力的な文学性は、結果的にこの作品の救いになるかもしれません。この作品が、主役の女性たちの同性愛ロマンスに本気で挑む気概を実際に持つかどうかは別として、私はこの作品の在り様がある種好きです。
ミオリネがスレッタを「お婿さん」と呼ぶのを、「日本はSJW(social justice warrior社会正義戦士:様々な社会進歩的な考え方を広めようとする人を指して言う言葉)の政治に無関心な何とかさん」と解釈するのは、文字通り無理があります。

それにしても『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、その物語上の目標と高い映像水準の重みに耐えかねて、崩壊するという事があるのでしょうか? もちろんあり得ます。このままでは完全に崩壊してしまうという兆しがなければ、正しい新しいガンダムシリーズとは言えません。そうでしょう?
しかし、今のところ、『水星の魔女』は私が期待していた通りの作品であり、その魔法のような1秒1秒を期待を込めながら私が見ていることに、あなたのspace-dollarsを賭けてみてはいかがですか。

Nicholas Dupree
評価:4.0/5
当初、私は、このガンダムの最新作がどんなものになるかについていろいろなアイデアを持っていました。でも「巨大ロボットを使った『少女革命ウテナ』」は、その一つではありませんでしたね。でも、サプライズでこれほど嬉しいことはないです。第1話が終わる頃には、私は両手を叩いて大笑いしたため、おそらく近所の人を怖がらせてしまったかもしれません。
第1話はいくつかの問題のため、古いガンダムファンを少なからず怒らせることになるのは間違いないと思いますが、私自身は絶対的な楽しみを得ました。

まず、初公開の映像がとにかく素晴らしいです。最初に公開されたときは、キャラクターデザインに納得がいかなかったのですが、動いている彼らを見て、そして周りの環境とモビルスーツの完全な状況関係性の中で、彼らは本当にうまく機能しており、1話全体を通してユニークで表情豊かなシルエットを作り上げています。
その一方、モビルスーツ、特にエアリアルのアクションは素晴らしく、この種のメカの特徴である軽快な動きと圧倒的な重量感という逆説的なかみ合わせをものの見事に表現しています。ロボットファイトもA級品で、最後のスレッタの大技は見ていて実に恐ろしく、さりげなくもどう猛な動きで相手を切り裂き、その凄さに当惑させられると同時に爽快感がありました。
また、登場するマシンのスケールを見事にとらえ、ロボットアニメでは今まであまりできなかった方法で、その物理的な存在感をリアルでありながら超現実的にも感じさせています。全体的に素晴らしい出来栄えのエピソードでした。

しかし、実際のストーリーは、もう少し不穏です。まず、今年の初めに公開された「プロローグ」篇をまだ見ていない人は、第1話の前に絶対に見ておいた方がいいです。プロローグを見なくても、本編での直接的な様々な関係を理解する上で困ることは無いと思われますが、プロローグには本編に描かれていない、根底にある対立や歴史について、より大きく、より明確な絵が描かれているのです。
この文脈を知らないと、校庭でのロボット同士の戦いから、場面が突然、SF的な資本主義委員会の堅苦しい理事会へと変わったときに、簡単に迷子になってしまうでしょう。また、ガンダム高校というコンセプトだけで完全に見る気が失せてしまう人もいるはずです。私はそれこそが面白いとこだと思っているのですが。このエピソードはそのガンダム高校という不安を解消するものではありません。
プロローグの話からもわかるように、ここにはもっと大きな争いがあるのですが、当面はあまり注目されないでしょうし、現時点ではその形も漠然としています。

さて、主人公の魔女、スレッタ・マーキュリーですが、彼女もまた、非常に偏った存在になりそうです。彼女はこのエピソードのほとんどを、ガンダムの主人公というよりも怖がったウサギに似た、神経質でたどたどしい喋りかたをするという何とも痛々しい姿で過ごしており、あまりに長くその状態が続くと視聴者の神経を逆なでしてしまう可能性があります。
彼女はモビルスーツ内で座っている時の方がずっと自信があり、快適で過ごせるなど、より複雑な人格のヒントがありますが、それでも最近のガンダムの主人公とは大きく異なっています。 また、初の女性主人公のガンダム作品という事で興奮した人々は、もっと自信に満ちた、あるいは印象的な個性を期待していたと思いますし、彼女に対して不満を抱くでしょう。そしてそれは理解できることです。
とはいえ、私は彼女が好きです。特に、より冷静なミオリネが近くにいるときは、彼女は本当に輝いています。例えば、相手の尻を叩きつけ決闘を申し込んだ時のように。彼女は神経質だけど、決して弱虫ではなく、一線を越えた相手に対しては、怯むことなく前に出ます。そんなところが、これからもっと見れたらいいなと思います。

しかし、このアニメがどこでつまずくかについての懸念は、この作品がハードSFの設定をあからさまに『ウテナ』の構造に注ぎ込み、スレッタが知らぬ間にミオリネの新しいフィアンセになっているのを見て、アドレナリンが噴出しまくったため、忘れてしまいました。
これは、私のアニメの趣味をまるでレーザーで狙うが如くターゲットにした大胆な動きであったため、私はこの作品を正確に客観的に見ることはできません。この作品は軌道を完全に踏み外す可能性があり、私の知る限り既にそうなっているかもしれませんが、今現在、これ以上に見たいと思うアニメは存在しません。

Rebecca Silverman
評価:4.0/5
この作品が『ウテナ』に似ていると思うのは私だけでしょうか?
ガンダム最新作の2番目の話(数字上では第1話)では、プロローグで出会ったスレッタのキャラクターが大幅に変わり、そのひとつが、鳳学園(おおとりがくえん)(『少女革命ウテナ』の舞台となる学校)を彷彿させる対戦型デュエルシステムを持つメカ学園に彼女を入学させたことです。そして、そこで特定の女の子と手を取り合うということです。
ただし、今話題に挙げるお嬢さんは、(初期の)アンシー(『少女革命ウテナ』の主人公の一人)ではなく、その名をミオリネと言います。彼女は、単なるモビルスーツの決闘の勝敗で自分の自由が決まってしまうことに激怒しています。ここのところは、いいアングルで話が進んでいると思います。プロローグと今回のエピソードから、このアニメでは女性の行為主体性が大きなテーマになりそうです。
これは2つの意味で理にかなっています。1つは巨大ロボットを操縦する事ほど、「自分の人生は自分で決める」という言葉に釣り合う事はそうそう無い事と、もう一つはスレッタのキャラクターをうまく発展させることができるという事です。

2つのエピソードで最も印象的な違いは、まずスレッタです。プロローグでは、決意に満ちた幼児として、自由な感覚と人生の小さな喜びに歓喜する彼女の姿が描かれています。ところが、10数年後に再会した彼女は、自分の中に閉じこもり、まるで壁に背を向けているときだけ自分の足で立つことができるような、ためらいと緊張に満ちた若い女性になっていました。
プロローグの終わり方を考えると、実はそれも仕方のない事です。父親を亡くし、家も破壊され、母親は無事だったものの、それ以外の愛する人たち全員も殺され、スレッタの世界は完全に崩壊してしまったのですから。そして、彼女は恐ろしい記憶をもったまま同じくトラウマを抱えた母親に育てられました。おそらくその恐ろしい記憶は、成長するにつれてだんだん理解できるようになるのでしょうが、それは彼女の人生に悪い影響を与えることになるに違いありません。
実際の所、スレッタが必要と判断したときのみ行動するのは、例えばミオリネを救おうと決意した時は、昔、父親を救えなかったことが根底にあるのでしょう。

『ウテナ』のアングルが必要だったかどうかは定かではありませんが、必ずしも悪いことではないと思います。ミオリネもスレッタも、違う意味で明らかに傷ついていて、自分自身を取り戻すという意味では、お互いに役に立ちそうな気がしています。ミオリネはいつでも機嫌が悪いけど、グエルという人の姿をしたゴミと婚約させられたら、誰でもそうなると思うし、彼女の衝動性とスレッタの寡黙さだって、互いにバランスが取れてるはずです。
髪の選択に疑問があることを除けば、これはこれでとてもいい感じなので(その点ではプロローグの方が少し良かったかな)、今後に期待したいところです。 同性愛のガンダムの話? 私は支持します。プロローグを見た後では、学校という設定はちょっと残念だけど、それでもこの先の展開は気になりますね。

Richard Eisenbeis
評価:4.5/5
この『水星の魔女』の第1話を他のシリーズの第1話と同じとするのは少し不公平だと思います。というのも、すでに1話分をスレッタのバックストーリーに費やし、その過程でこの新しいガンダムシリーズの設定とテーマが確立しているからです。つまり、このエピソードでは、通常では必要な世界観の構築はほとんど必要ないのです。むしろ、プロローグから第1話までのおおまかな10年間に何が起こったかをスピードアップさせ、本編の舞台となる学校を紹介するだけでいいのです。
学校は、広い意味で『賭ケグルイ』の学園と似ていますが、賭博で解決するのではなく、モビルスーツの決闘ですべての問題を解決しています。しかし、決して実力主義というわけではなく、企業の腐敗の縮図なのです。基本的にモビルスーツ技術企業の跡継ぎである富裕層は、あらゆる面で有利な特注モビルスーツで決闘します。したがって、親が金持ちで権力者であればあるほど、勝つのは簡単というわけです。

キャラの個性に目を向けると、スレッタはプロローグで見たときの早熟でおしゃべりな子供とはかけ離れていることがわかります。母親と二人で孤立して育ったため、社会的な成長が著しく阻害され、神経質で喋るとつっかえがちな上に、皮肉が通じないという障害を負っています。しかし、その根底にあるのは、善悪の区別がつき、そのために戦うことを恐れない心です。そんな彼女が、初めての友達を作るために奮闘する姿は、応援したくなること間違いなしです。

その初めての友人ミオリネは企業のお姫様で、彼女は自分が交渉の材料や賞品にしかならないことに嫌気がさしています。彼女は、自分の運命を自分の手でつかみ、大切なものを守りたいと願っています。しかし、このエピソードで彼女は、自分で責任を取ることは重要だけど、一人ですべてを行うことはできないことを学びます。困ったときに友だちに頼ることは、決して弱さではないのです。特に頼れる友達が強烈なガンダムを持っているのであれば。

全体として、このエピソードはミオリネと学校の両方の導入エピソードとして上手く機能すると同時に、スレッタの再登場としても素晴らしく機能しています。ユーモア、アクション、そして素晴らしいアニメーション。特にプロローグで起こったことを考えると、惑星間の舞台に派手に登場したスレッタが今後どうなっていくのかを見るのが楽しみで、来週まで待てません。

Caitlin Moore
評価:4.5/5
「ガンダム ウテナ」というフレーズは、もうすでに何十回も目にしているでしょう。私自身この記事を書く前からそうでした。しかし、私が好みの傾向を知りまた信頼もしている何十人もの人たちからそれを聞いた後でさえも、この作品がいかに『ガンダム』と『少女革命ウテナ』を融合させた作品であるかは、自分の理解を超えていました。
決闘があります。決闘広場があります。毒のある男がいます。婚約者をたらい回しにします。さらには髪の長い美少年がシャツのボタンを外したまま生徒会室(らしき所)からナレーションをすることまで一緒です。私はガンダムには詳しくありませんが、ウテナはその内容が理解できないほど小さい頃から好きでした。そしてこの作品は? これは私にとっての『ウテナ』そのものです。

実は、近いけど、ちょっと違うんです。でもそれでいいんです。『ウテナ』に巨大ロボットが出てくるだけでなく、独自の展開ができるのも嬉しいのです。スレッタとウテナは、でたらめな婚約でつまずく以外は、ほとんど似ていません。スレッタの言葉に詰まるほどの神経質さは、話が進むにつれ他人を気遣う気持ちに動かされ、積極性がでてきて、私が良い傾向だと思っていると、エピソードが終わるころには、それは薄れてしまっていました。
常に逃げ出そうとするミオリネも、決して受動的な「薔薇の花嫁」ではありません。(あなたがコメント欄に記入する前に言っておくと、そう、アンシーにはそれ以上の魅力があることは十分知っていますが、今ミオリネとアンシーを比較する論考を書いている時間が無いのです) 。スレッタとミオリネ、彼女たちはとても個性的で、相性についてはまだ何とも言えませんが、2人の関係がどうなっていくのか、とても興味があります。

ここからがポイントです。(このアニメが『ウテナ』との比較を積極的に誘うので、私はこのアニメについて、ウテナとの類似性を軸に議論を続けるつもりです)。『ウテナ』は、最初のフレームから、それがすべて寓話であることを明らかにしています。『ウテナ』は表面的に見る、読むだけでは何もわからないようになっているのですが、それは意図的なもので、どうしてかというとこの作品の根底には現代のおとぎ話があるからなのです。
このことが『水星の魔女』に引き継がれるかどうか、また引き継がれるとしたらどのようになるのかはわかりませんが、学校のシーンと、役員室で企業の利益を議論する大人たちとの間に、ある種の断絶がある事を感じますね。 いずれにせよ、私は2作品の類似性や継承性を見つけることに全力を尽くしてみます。



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