主人公が勇者のパーティから追い出されるというのは、よくある設定ですが、『ビーストテイマー』はその点を軽快に表現しています。
ーー 注意 ーー
以下は、Crunchyrollで英語字幕付きで配信中の『ビーストテイマー』のネタバレを含みます。
『ビーストテイマー』がアニメ化されるまで、ファンは長い間待つ必要はありませんでした。2018年にウェブ小説としてスタートしてから、わずか4年足らずで、『ビーストテイマー』はすでに世界中のスクリーンに登場しているのですから。
10月1日に第1話が初放送されましたが、ファンはすでにそのプロットがいかに馴染み深いものであるかに気づいたかもしれません。
実際、『盾の勇者の成り上がり』のファンなら、すぐにプロットを理解できたことでしょう。両シリーズとも、能力が弱いために最強のパーティから蹴落とされた主人公が、最後には自分の能力がそれほど弱くないことを証明する、というものだからです。
さらに、メインキャストが2作品とも男性主人公と異なる部族の少女数名で構成されていることもあり、『ビーストテイマー』と『盾の勇者の成り上がり』は不気味なほど似ているのです。
レインと尚文 (なおふみ)の能力に共通する問題点
『ビーストテイマー』の主人公であるレインは、ビーストテイマー(魔獣使い)と呼ばれる職業の人間です。彼の唯一の能力は、獣と絆を結び、味方として使役することです。
『盾の勇者の成り上がり』の主人公である尚文も同様に、少なくとも物語が始まった当初は防御的な能力しか持っていないことが問題でした。尚文は後に攻撃的な盾の能力を身につけたので、レインもいずれは攻撃的な能力を身につけると考えてよいでしょう。
獣と絆を結ぶことができるレインの能力については、まだ詳細には明かされていませんが、今回は鳥と絆を結び、その鳥が町の子供たちに挨拶をするよう使役するというところから始まりました。
その後、近くの森で襲われていた猫霊族のカナデを助けたことがきっかけで、カナデと絆を結び、彼女との友情が固まります。この絆が友情の証であることの他に何をもたらすのかについては完全には説明されていなかったので、今後の展開にどんな影響を与えるかが気になる所です。
レインと尚文のパーティー構成は非常に似ている
尚文は、冒険中、様々な境遇の少女たちの危機を救ったり、何らかの形で助けたりした後、彼女たちは彼の仲間になります。ラフタリアはメインの仲間ですが、奴隷商人から救出され、その恩に報いるために尚文と絆を結んだ最初の仲間です。
この絆の形成は、偶然にもレインとカナデのものと同じで、どちらも自ら進んで絆を結んでおり、悪意とからではなく、友情から行われています。
初回放送では紹介されませんでしたが、アニメのオープニングや公開された予告編で明らかになったように、レインは今後さらに獣の女の子の仲間を集めることになります。竜族のタニア、精霊族のソラとルナ、神族のニーナなどです。
レインとカナデの関係にはすでに心温まる瞬間があり、これから増えていくメインキャストたちともこのような瞬間がたくさん訪れるに違いありません。
『ビーストテイマー』は『盾の勇者の成り上がり』のような作品(世界の破滅を救うシリアス展開)になる可能性もありますが、見る価値のある作品になるためにすべての物語に世界滅亡的な出来事がつきまとう必要はないのです。