『ヒロアカ』6期の第3話では、ヴィラン連合の中でも特に愛されていたメンバーが亡くなり、グループの戦力が半分になってしまいました。
ーー 注意 ーー
以下、Crunchyroll、Funimation、Huluで配信中の『ヒロアカ』6期、第3話「One’s Justice」のネタバレを含みます。
『ヒロアカ』における超常解放戦線との戦争で、ヴィラン連合の分倍河原 仁(ぶばいがわら じん)、通称トゥワイスが最初の犠牲者となったのは、悲劇的な出来事でした。
No.2ヒーローであるホークスという格上の相手にも、トゥワイスは仲間を守るという彼自身の目標を諦める事はありませんでした。
しかしその事が、知らず知らずに自分の死の執行令状にサインする事になってしまいました。トゥワイスは多くの『ヒロアカ』ファンに惜しまれつつも、彼の死はヴィラン連合にぽっかりと穴を開けてしまいました。
トゥワイスの死が、今後、ヴィラン連合にどのような影響を与えるのか、紹介します。
トゥワイスの死がヴィラン連合に与える影響
連合にとって明らかな打撃となるのは、軍事力の低下です。死柄木 弔(しがらき とむら)が元の連合に超常解放戦線を吸収することに成功したとはいえ、トゥワイスはたった一人で軍隊になっていたことに変わりはありません。
トゥワイスは、自分自身や過去に測定した人物の完全な複製を作ることができる「2倍」という”個性”を持っていました。この「2倍」はオリジナルと見分けがつかず、測定時にオリジナルが持っていたすべての知識とスキルを保持しています。
ただ、オリジナルと違うのは、複製はある程度のダメージを受けると消滅してしまうことです。
「哀れな行進」と呼ばれる超絶技巧技で、トゥワイスは自分の複製を作り、その複製がまたその複製を作り、という具合に同じことを繰り返します。この連鎖反応により、トゥワイスは一人の男から一瞬で千人を超える強者となることができるのです。
この”個性”に上限はなく、唯一欠点があるとすれば、複製を作るたびにその前の複製より壊れやすくなることでした。
トゥワイスの「哀れな行進」は、彼の最強の武器でした。超常解放戦線本部への侵攻に際して、ヒーローたちは何よりもこれを恐れており、その可能性を潰すため、彼の死がもたらされたのです。
彼の死によって、ヴィラン連合は大きな戦力を失い、プロヒーローや他のヴィラン集団に簡単には打ちのめされないための切り札を、失ったことになりました。
『ヒロアカ』のヴィラン連合にとって、トゥワイスはどれほど重要な存在だったのか?
トゥワイスがいなくなった今、連合は以前のように気軽に危険な任務につくことができなくなりました。以前は、現在の自分たちの複製をトゥワイスに作ってもらい、襲撃に同行させることができました。
荼毘(だび)一人でも十分に問題ですが、連合がワイルド・ワイルド・プッシーキャッツのトレーニングキャンプを襲撃した際、複数の荼毘の”個性”「蒼炎」がいかに危険で邪魔な存在であるかが証明されました。
この時、トゥワイスは後のヴィラン連合にとってヒントになるような役割を果たしました。彼や彼の複製が行くところには、数秒のうちに連合の全勢力が潜入できる可能性があるのです。もし、複製が倒されても、オリジナルは離れた安全な場所にいるので、全く問題がないからです。
トゥワイスの死は、彼が作り出す戦闘能力を失くしたのと同時に、連合が彼の心をも失ったことを意味します。社会不適合者と一般的な不良のグループにおいて、トゥワイスはしばしばタイミングの悪いギャグを披露し、周りの緊張をほぐすと同時に、よりシリアスなメンバーの心の拠り所にもなっていました。
若いトガ ヒミコは、彼の喪失を最も感じているでしょう。2人は特に親密でした。2人とも精神のバランスが不安定だったので、これを保つために互いに頼り合っていたのです。
トゥワイスがいなくなったことで、トガ、ひいては他の連合員も、『ヒロアカ』の物語が続くにつれて、さらに狂気を帯びてくることが予想されます。これまで描かれてきたことよりも、よりダークで暴力的になり、連合全体が今よりさらに危険な存在になる事は間違いありません。