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『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』は、強すぎる異世界系に疲れた方に最適な解毒剤です

『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』は、強すぎる異世界系に疲れた方に最適な解毒剤です

「(人間に)幻滅を感じた冒険者たち」を描いたアニメの第2話がCrunchyrollで配信されました。 というわけで、この機会にいつもとは違うファンタジーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

ーー 注意 ーー
以下、Crunchyrollで配信中の『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』第2話「最強パーティ結成?サバイバーズ!」のネタバレを含みます。

『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』は、2023年冬シーズンの最も有望なファンタジーアニメの一つです。富士 伸太(ふじ しんた)氏のライトノベルをアニメ化したもので、Yen Pressの出版では『 Apparently, Disillusioned Adventurers Will Save the World』と英訳されています。
第1話では、信用できない世界に裏切られた4人の冒険者たちが登場しました。所属していたパーティを追われた軽戦士のニック、無実の罪で追放された法術師のゼム、愛する男と学校に捨てられた魔術師のティアーナ、迷宮に置き去りにされ死亡扱いにされた竜戦士カランです。

多くのアニメファンが、(アニメの現状に)幻滅している可能性が考えられます。そしてその原因は、『ありふれた職業で世界最強』や『盾の勇者の成り上がり』など、普通の人が圧倒的な力を持つ伝説のヒーローになるという強すぎる系の異世界モノが、人気になり過ぎた事によるものかもしれません。
「OP(OverPowered)」、つまり強すぎるファンタジーヒーローは、かつて異世界というジャンルに特有の、視聴者が自己を投影できる型としてのファンタジーに、新しい風を吹き込む斬新な方法でしたが、今やよくあるパターン過ぎて退屈になる危険性をはらんでいます。
『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』の第2話は、偉大なヒーローも、往々にして最も地味な能力を持っているに過ぎないことをファンに思い出させてくれます。

 

 

『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』は欠陥のあるヒーローを描いたファンタジー

本作が、強すぎ系ファンタジーを回避した最も明確な方法は、主人公たちの不遇な境遇にあります。例えば、『現実主義勇者の王国再建記』の相馬 一也(そうま かずや)は、突然一国の王となり、美しく聡明な姫と婚約したのに対し、本作のニックは家族同然と思っていた冒険者パーティと恋人を次々と失ってしまいます。
しかし、相馬は、彼自身の政治的課題を抱え、盾の勇者もまた、裏切りで幕を開けます。では、これらのヒーローは、何が違うのでしょうか?
ナレーターによると「サバイバーズ」と名付けられたばかりの本作のパーティが、いつか世界を救うと約束しますが、彼ら自身はそれを知りません。相馬や『盾の勇者の成り上がり』の「四聖勇者」とは異なり、彼らには、事態が好転する保証はおろか期待すらないのです。

第2話でGランクの迷宮に入ったニックは、その事に気づいていました。それどころか、そこで死ぬ可能性すらあることを認めています。ティアーナも同じことを考えていました。彼女は広範囲に魔術を学んではいましたが、実戦経験が全く無く、実戦闘で通用するかわからないと言っていました。
多くの優れたファンタジーアニメでは、主人公のポテンシャルが底をついた状態でスタートすることが多いです。JRPGのような「レベル上げ」をオマージュしたアニメでは、特にそうです。
しかし、ティアーナが魔法を学んでいたという背景があるにも関わらず、それに見合った高い戦闘能力が必ずしも期待できないという事実は、本作の魔法システムに本物のニュアンスを与えるだけでなく、本作がありえないほど強い視聴者投影型ヒーローよりも、納得できるキャラクター成長を優先させていることを、裏付けするものでもあります。

 

 

「サバイバーズ」の最初のダンジョンは、彼らが決して強すぎではないことを示す

また、ティアーナとカランの諍いも、サバイバーズたちが徐々に、しかし有意義に成長していくことを予感させるエピソードでした。ティアーナが不用意に発動させた氷の魔法で、一歩間違えばカランを殺しかねなかったイベントの後、カランがティアーナを許さなかったのですが、この事はむしろティアナの意志を増強させたように見えました。
おそらく、ティアーナは自分の責任を過度に補償するためでしょう、巨大なスライムボスに1人で挑み不用意に同じ魔法をかけてしまい、結果、他のメンバーが近くの湖に流されるなどして、彼女の不注意さが、再びパーティに迷惑をかけることになりました。
ティアーナの「何でも自分で出来る」という性格は、明らかに決定的な欠点であり、第1話で彼女が受けた裏切りやその後仲間を集めることに苦労した事を考えれば、納得のいくものです。

序盤のエピソードで解決されない欠点が存在する事は、ファンタジーアニメのメインキャラとしては不完全ではありますが、新鮮でもあります。その後、ニックは自分たちの長所と短所を共有しようと誘い、お互いの溝をいくらか埋めました。彼ら4人とも過去に何らかの形で利用され搾取されてきたので、自分の特徴、特に弱点について暴露する事は嫌かもしれないことを認めてのことでした。
こうして、ニック、ゼム、ティアーナの3人は、自分の弱点をさらけ出しました。この事は、ある1人のメンバーが完璧な視聴者代理として機能するのではなく、チームとしてどのようにお互いをサポートするのかを、今後に向けて予見させるものでした。

これらに加えて、非常に強力なヒーローが登場する多くのアニメ作品が暗い復讐劇に見えることを考えると、本作は新鮮さと同時に時流に逆らっている感じがします。第2話の冒頭で、ニックが新しいパーティのルールを説明し、健全なレベルの信頼と疑いのバランスを取り、カラン、ティアーナ、ゼムが、信じることよりも疑うことの方が難しいと話し合います。
アニメのパワーファンタジーの多くが裏切りに対して怒りや暴力で対応するのは、許す事や忘れて単に前に進むことですら意外に難しいからかもしれません。このように、『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』は、何人かの良い友の力を借りて過去を克服するという現実的なファンタジーであり、通常とは違った形のパワーファンタジーの一種と言えるのかもしれません。



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