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太宰 治(だざい おさむ)。『文豪ストレイドッグス』の人気キャラクターの元となった著名な作家

太宰 治(だざい おさむ)。『文豪ストレイドッグス』の人気キャラクターの元となった著名な作家

太宰は『文豪ストレイドッグス』で、最も複雑だけど人気のあるキャラクターの一人です。太宰を理解するには、『人間失格』を読むといいかもしれません。

ーー 注意 ーー
以下の記事には、自殺、うつ病、自傷行為に関する議論が含まれています。ご自身の判断でお読みください。

太宰 治の『人間失格』は、『文豪ストレイドッグス』で最もよく知られた文学的参照の一つです。太宰 治は日本の小説家であり、その作家としての評価は、憂鬱、自己破滅的ですが示唆に富むテーマでの執筆活動で有名です。
1958年に発表された『人間失格』は、鬱病で社会的に孤立し、自分が人間以下であると感じている青年、葉蔵(ようぞう)の姿を描いています。
他人を信じることができず、社会に対して非常に批判的な葉蔵は、他人を笑わせたり、友情を築いたりするために自ら「道化」になり、その事に頼ることを描写しています。
本書は3つのパートに分かれており、葉蔵がどん底に落ちていくさまざまな段階が描かれています。興味深いことに、太宰は葉蔵と非常によく似ているため、多くの人が半自伝だと信じています。

『文豪ストレイドッグス』では、太宰の異能力は上記の本の名前に由来しています。異能力「人間失格」は、他人の能力を無効化することができます。
しかし、アニメの太宰も小説に登場する葉蔵と多くの共通点があります。太宰は葉蔵と同じように自殺について気軽に語り、命を絶とうとする様々な試みがアニメ内でのギャグの1つとなっています。また太宰は、小説の葉蔵のように、女性をそそのかして心中自殺をしようとします。
『文豪ストレイドッグス』の新規ファンは、なぜこのような憂鬱なキャラクターが作品中で最も人気のあるキャラクターの一人であるのか、戸惑う事もあるかもしれませんし、彼をよりよく理解するために小説『人間失格』を読んでみる人もいるかもしれません。

 

 

アニメ太宰 治は15歳になる前に「人生は生きる価値がない」と悟る

『文豪ストレイドッグス』の謎めいたキャラクターを理解するためには、彼の生い立ち、特に暗黒時代直前を知ることが不可欠です。このとき太宰は、森がポートマフィアの先代ボスを殺害するのを目撃しており、すでに残忍な行為を経験しています。
そして、森が、前のボスが自分を新しいボスにするようにとの遺言を捏造するのも見ています。

この時、太宰はすでに「死は避けられないのだから、生きることは意味がない」と思っていたといってもいいでしょう。15歳になる頃には、すでにマフィアに入り、その最年少幹部になっていました。
太宰を何度か自殺未遂から救った森は、太宰に「なぜ死にたいんだ?」と単刀直入に尋ねます。すると、「生きている事に何か意味があるとでも?」と太宰は返します。
また、太宰はGSSの兵士を、既に死んでいるにもかかわらず何度も撃っていることから、他人の命も大切にしていないように見えます。

ポートマフィアに入る前の太宰は、流血沙汰を見るのが日常茶飯事だったので、すでに感覚が麻痺していたという見方もできます。また、周りの人間は生きがいを持っているのに、自分には生きがいが無い事に、何らかの思いを持っていたとも言えるかもしれません。
だから、太宰は15歳のときにポートマフィアに入り、流血と死の連続を自分自身で直接関わる事で、自分の人生に意味を見出そうとしたのでしょう。

『文豪ストレイドッグス』を思いっきり本作冒頭まで巻き戻してみると、そこで紹介された太宰は、明るい性格で社交的、そしていつも不気味なほど深いことを言っていました。しかし、国木田 独歩(くにきだ どっぽ)にとっては悩みの種でもあり、いつもサボって周囲をイライラさせていました。
太宰の初登場シーンは、川に浮かんでいて、これを助けた敦(あつし)に対し、自殺未遂を邪魔されたと言って怒ったところだったというのも思い起こす重要なポイントです。

その直後、彼はドラム缶の中に自分を押し込もうとして、敦に「自分は自殺は好きだが、痛みや苦しみは好きではない」と説明しました。太宰はまた、女性を魅了し、食事とかに誘うのではなく、自分と心中しないかと誘うことでも知られています。
太宰の自殺に関するくだりは、ほとんどがギャグ・コメディとして描かれていますが、彼の性格の暗い部分を暗に示してもいます。
興味深いことに、太宰自身は生きることに意味を見いだせず、永遠の孤独を感じているにもかかわらず、織田作(おださく)、安吾(あんご)、敦のような生きることに揺るぎない決意を持った人間に、どうやら惹かれるようです。

 

 

『人間失格』が『文豪ストレイドッグス』の太宰治のキャラクターに与えた影響

実在の太宰 治の小説『人間失格』は、社会的な疎外感を感じ、ひどく落ち込んでいる人物の生の声を紹介しています。その前提だけで、『文豪ストレイドッグス』における太宰のキャラクターがどのように形成されたかを、小説未読の人に理解させるには十分です。
しかし、小説で描かれている事は、臨床的なうつ病や自殺願望の単なる描写よりもはるかに深いものです。葉蔵は『人間失格』の中で、なぜ自分が他の人間から孤立していると感じるのかについて詳しく述べています。彼は、社会の偽善と、個人の利己的な行動という人間固有の衝動を批判しています。

葉蔵は、それでも、自分の心の葛藤を隠すために、自分をバカにして人を笑わせようとします。その後、葉蔵は自滅のパターンに陥り、アルコール依存症になります。その過程で、彼はある女性と出会い、その女性を誘惑して一緒に心中するように仕向けます。
本の終わりになる頃には、葉蔵は人生の山あり谷ありを経験しており、中には、人生が好転すると思っていた時期もあったようです。しかし、『人間失格』は、結局は振り出しに戻り、葉蔵が絶望と疎外感の中で、自分は、もはや人間を失格したのだ、と確信するに至るところで終わっています。

『文豪ストレイドッグス』では、森が元のボスを殺害し、その後、文書を捏造するのを目撃したことが、太宰の虚無的な思考に大きな影響を与えていたかもしれません。
しかし、明確な生き甲斐を持つ人々と親しくなり、織田(おだ)の死後は、問題を引き起こす方ではなく、解決する方の一端を担おうと、武装探偵社に入社することになりました。
ただ、孤独という重い空虚さを抱えたままなので、もう周りの誰も疑問に思わなくなった、死に関するおふざけを連発し、周囲に明るく振舞おうとしています。

太宰 治は『文豪ストレイドッグス』で最も愛されているキャラクターの一人です。なぜなら、彼は非常に良く描かれており、明確な生きる理由を持たない人間にとっての行動基準とは何かということを視聴者に考えさせるからです。
また、彼の悪ふざけは、否応なしに面白いもので、国木田や中也(ちゅうや)といった他のキャラクターとの掛け合いは、特に楽しいものです。
付け加えるに、太宰は本当に横浜の味方なのか、それとも敵でも味方でもないもっと複雑な存在なのか、まだまだ分からない謎がたくさんあります。

 

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