『マッシュル -MASHLE-』第1話レビュー：魔法＆筋肉

ベテランマジシャンに、脳筋が拳だけで挑んだらどうなるのか？　それが、『マッシュル -MASHLE-』第1話の答えです！
このレビューで、古風なマッシュ・バーンデッドのとった行動の行方を確認してみましょう！

1. 『マッシュル -MASHLE-』第1話　概要
2. ー　『マッシュル -MASHLE-』第1話レビューネタバレなし　ー
3. 評決

『マッシュル -MASHLE-』第1話　概要

『マッシュル -MASHLE-』は、2023年春アニメとして制作されたアクション、アドベンチャー、コメディアニメです。
この作品は、甲本一（こうもとはじめ）氏によって描かれた少年ジャンプのマンガが原作となっています。
監督は、『HUNTER×HUNTER』の演出や『Engage Kiss』の監督など、アニメ業界で活躍する田中智也（たなかともや）氏が務めています。

本作は、『ソードアート・オンライン』、『かぐや様は告らせたい』、『FAIRY TAIL』などで知られるスタジオA-1 Picturesが制作を担当しています。
本作の英語版タイトルは『Mashle: Magic and Muscles』なので、このエピソードは『Mashle: Magic and Muscles』Episode 1とも呼ばれています。

ー　『マッシュル -MASHLE-』第1話レビューネタバレなし　ー

本作には、本質的に驚くようなものは何もありません。この作品は非常にシンプルなコンセプトで、設定にあまり時間をかけることなく、物語の本筋である主人公が魔法学校に入学することになる経緯のすべてが描かれています。
第1話は、本作が多くの視聴者にアピールするストーリーになることを確実に予感させる、完璧なプロローグでした。
『マッシュル -MASHLE-』第1話には気に入る点がたくさんあったのですが、まずは初話を見ただけでわかる、本作最大の特徴である「シンプルさ」について説明しましょう。

主人公がそうであるように、本作はシンプルな前提で構成されているように見えます。魔法で満たされた世界と、その魔法を一切使えないという、この世界の常識に反するのが主人公です。
私が見てきた中では、ヤングアダルト系作品において、どこかで見た事のある前提です。また、この世界はあまり複雑ではないようで、使用されている魔法も、この種の他の作品で見られるような印象的なものではありません。
しかし、それこそがこの作品の魅力でもあり、もしヴォルデモート（『ハリー・ポッター』シリーズに登場する主人公ハリー・ポッターの最大最強の敵。）が最後の戦いに勝利したらどうなるかという、非常に現実的なストーリーを伝えることに成功しています。

もし誰もが特別なら、それは誰も特別じゃないということを意味します。この世界での魔法は、（誰もが扱えるので）感動したり、憧れたりするものではありません。このような世界では、むしろ魔法を使えないこと、使う必要がないことが、非常に印象的なのです。
登場人物たち、特に明らさまに悪人に見える者達の動機は、まだ明確ではありませんが、それらが明かされるまでに物語を構築していく時間はたくさんあります。

本作は、主人公であるマッシュ・バーンデッドの魅力的な意味での強さによって生き死にが決まるでしょう。彼は3つの性格を兼ね備えています。それは、（物理的に）強いこと、口数が少ないこと、そして素晴らしい心根を持っていることです。
本作のユーモラスな性質のほとんどは彼の行動に基づくものですが、このエピソードのアクションのほとんども彼によるものでした。
マッシュは本作を構築するための強固な基盤ですが、もし彼に視聴者にアピールできる十分なキャラクター性を与えなかったり、新たな特徴的な性格を与えたりしなければ、あっという間に色あせてしまうようなキャラクターでもあります。

全体として、『マッシュル -MASHLE-』第1話は、多くの魅力を持つ作品のような、かなり良いスタートを切ったと言えます。このエピソードは、いくつかのジョークがうまくヒットしなかったり、いくつかのプロットが陳腐に思えたりと、完全なホームランというわけではありませんでしたが、それでも十分に堅実なものでした。
この作品についてそのクオリティについて意見を述べるには、もっと見る必要があるため、評価結果については控えておこうと思います。一聴して、オープニングの音楽は非常に一般的なものですが、エンディングテーマは可愛いかったです。
本作が終わるまでに、評価がどう変わっていくのか、見ていくことにしましょう。