日本のアニメ『千と千尋の神隠し』は、公開初日の週末に中国の興行収入を独占し、ディズニーの『トイ・ストーリー4』の2倍以上の興行収入を上げました。(2019年6月現在)
中国最大の映画チケット販売アプリ「Maoyan」によると、スタジオジブリ作品の興行収入は2770万ドル(2180万ポンド)だったそうです。
『千と千尋の神隠し』は2001年に正式に公開されたが、18年経った今になってようやく中国で公開されることになりました。
しかし、多くの中国の観客は、DVDや海賊版のダウンロードでこの映画を観て育っています。
有名な宮崎駿監督によるこの日本映画は、両親と一緒に廃墟と化したテーマパークに入り、ファンタジーの世界へと誘われた少女の物語です。
公開後、カルト的な人気を博し、現在でもスタジオジブリの歴代最高興行収入を記録しています。
また、英語以外のアニメーション映画として初めてアカデミー賞を受賞しました。
『となりのトトロ』は、オリジナル公開から30年後の2018年に、ジブリ作品として初めて中国で劇場公開されました。
中国は外国映画の上映本数に厳しいノルマを課しています。
あるアナリストは昨年、BBCに対し、ごく最近まで中国で放映されていなかった日本映画があるのは、過去における中国と日本の政治的緊張が原因かもしれないと語りました。
日本は1931年に中国を占領し、1945年の終戦までに数百万人の中国人が殺されました。多くの人が日本に対する恨みの念を持ち続けています。
南カリフォルニア大学のスタンリー・ローゼン氏は「今、この関係は大きく改善され、アニメを含む日中共同制作の動きが活発になっています」と語りました。
また、国営メディアのCGTNによると、『千と千尋の神隠し』は、フル上映で2,730万ドルを売り上げた『トトロ』をすでに上回っているといいます。