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2023年春アニメ試写会ガイド:『江戸前エルフ』

2023年春アニメ試写会ガイド:『江戸前エルフ』

『江戸前エルフ』の第1話の評価をしてください? ⇒ コミュニティスコア 3.9/5.0

 

 

作品概要

小金井 小糸(こがねい こいと)は、高耳(たかみみ)神社の巫女として働く10代の少女。
この神社には神様が住んでいるという噂があるのですが、実際に住んでいるのは400年前に地球で暮らすことになった不老不死のエルフです。
しかも、そのエルフは外に出ようとせず、ゲームに熱中する完全な引きこもりでした。

『Otaku Elf』(英語版タイトル) は、樋口 彰彦(ひぐち あきひこ)氏のマンガ『江戸前エルフ』を原作とし、HIDIVEで毎週金曜日に配信しています。

 

 

Anime News Network解説員による評価

Nicholas Dupree:評価 4.0

まあ、これは確かに楽しい小さな驚きでした。プロモを見ただけでは、また別のファンタジーの生き物が、現代のテクノロジー満載の世界に出合い、うろたえるという、ギミック満載のギャグ作品だと思ったんです。
「ハハ、エルフの女性がiPhoneを手にして何かおかしな反応をする」レベルのジョークが延々と続くのかと覚悟していました。
しかし、このドラマは、確かにギミックから面白い笑いを引き出しながらも、しっかりとしたキャラクター描写でそれをすぐに超えた、驚くほど魅力的で居心地の良いコメディードラマでした。

もちろん、冒頭では、エルダがゲームに夢中で、エナジードリンクを飲みまくり、自分の部屋から出たがらない、小さな厄介者であるというジョークがいくつか出てきます。
しかし、それらは速く短い描写で、小糸との関係を発展させるための演出として機能するものです。また、一日中ゲームをしている引きこもりであるにもかかわらず、エルダは自分勝手でも尊大な性格でもないことが救いです。
エルダは彼女への供物に純粋に感謝し、供物する側もまた彼女に感謝するのです。そのため、エルダは一癖も二癖もある、ちょっと困った存在であることは確かなのですが、その事から想像されるような、自分勝手な居候のような存在ではありません。
同じように、小糸も、神事に集中できないエルダを叱咤することもありますが、石頭のような堅物ではありません。
小糸は、ほとんどの場合エルダが必要とする間合いを彼女に与えており、2人は相反する性格を持っていますが、そこには明確な友情があり、総じて、すべてがうまくいっているのです。

また、この作品の超自然的な要素の扱い方もとても気に入っています。エルダのことは誰もが知っていますが、彼女が全知全能の存在であるかのような描写は全くありません。
その代わり、地域の人々はエルダを人を安心させる存在として崇めています。つまり彼女は何世紀にもわたって全く変わらないので、たとえどんな意味合いであっても変わらない事が存在するだけで、人々の気持ちを安定させてくれるのです。
しかし、一方で、変化し続ける世界の中で不変の存在であることが、エルダが社会から身を隠す理由の一つであり、どうしようもない時間の流れに押しつぶされないように、気晴らしできる巣の中、つまり自分の部屋に閉じこもり、孤立することを選ぶのです。
このような世界観の中で、しっかりとしたキャラクター作りが自然に行われています。小糸がエルダの人間性を認めることで(より良い言葉が見つかりませんでした)、初回放送は純粋に効果的な結末を迎えました。

もう10年も前の作品ですが、『ぎんぎつね』(2013年放送)を覚えている人がいたら、本作を見ると、そのことをよく思い出すでしょう。
本作も、丸みを帯びたかわいらしい画風で、キャラクターがふにゃふにゃになりながら、とても表情豊かなアニメーションが楽しめます。音楽と声優の演技は、眠くなるようなことはなく、心地よく鑑賞することができます。ドラマやコメディのような衝撃はありませんが、楽しい作品です。

Richard Eisenbeis:評価 4.0

『江戸前エルフ』の第1話は、表面的には、東京のある神社のご神体として存在する主人公のエルフ、エルダと、彼女の巫女である小糸の軽快なコメディであるように見えます。第1話が持つべきすべての要素を備えていました。 キャラクター、舞台、そしてコメディの基本となる対立の紹介です。
対立ーつまり、エルダはオタクで引きこもっていて、地域の人々に会おうともせず、小糸はそのことで常にエルダに苛立ちを感じています。

しかし、それはあくまで見かけ上であり、このエピソードの本質ではありません。このエピソードの深い問い掛けはこうです: エルダは神通力がないと公言しているにもかかわらず、なぜ近所の人たちはエルダを崇めているのでしょうか? つまり、彼女の加護が無意味であるなら、なぜ彼女に祈り、供物を捧げるのでしょうか?
要は、地域社会から供物を捧げてもらうだけの存在なのに、なぜ、敬意が払われているのでしょうか? これが、このエピソードを通して小糸を悩ませている疑問です。

小糸は、エルダが何か貴重なものを(供物の代わりに)人々に返していることを知り始めます(小糸はまだ幼いので、それがどんな意味を持つのかは理解できないかもしれませんが)。それは、エルダが不老不死であることに起因します。
近所の電器店のおばあさんは、エルダが好きだといいます。なぜかというと、エルダの存在は、この世界には変わらないものがあるという事だからだそうです。エルダは、この女性の人生にとって、ある種、存在すること自体が貴重なのです。
そう、彼女の言う通りです。何もかもがうまくいかず、何もかもが意味をなさなくなったとき、痛みや混乱でボロボロになったときこそ、ご神体がそこにいてくれて、自分を理解してくれているという事実が、ご神体に神通力があろうとなかろうと、慰めになるのです。

実はまだ、それ以上のことがあります。エルダは不死身なだけでなく、素晴らしい記憶力を持っているのです。外出することは少なくなりましたが、エルダは、この地域で生まれた子供には少なくとも一度は会い、その後何十年にもわたって供物を受け続けています。
つまり、あなたが亡くなってからも、更にはあなたを知るすべての人が亡くなった後でも、エルダはあなたのことを覚えていて、時には懐かしく思い出してくれることもあるでしょう。これはBeowulf(古英語の詩に登場する英雄)の不老不死の一種です。
エルダにあなたの記憶が残っている限り、あなたは決して本当の意味で消えることはありません。あなたは永遠に彼女の心の中に存在し続けるという事です。あなたが、エルダへ生涯の崇拝を誓ったとしてもなんら不思議ではありません。

次のエピソードがここまで哲学的に深いものになるのか(期待すべきなのか)、正直、わかりません。でも、私は完全に乗り気です。エルダが他人の人生に意味を与えるのをもっと見るのが楽しみだし、彼女を崇拝する人々ともっと深くつながるのを見るのが純粋に楽しみです。
もっとも、小糸が一度でも彼女を外に出してあげれば、の話ですが。

James Beckett:評価 4.5

2023年の春アニメシーズン、もうこれ以上の明るく楽しいコメディーは無理だと言ったはずなのに! 我々の酷い医療制度でインスリンがいくらかかるか知っている? 優しさで私たちを殺そうとしてるのかね? 勘弁してくれ…

あのね。エルフのご神体エルダのような完璧な女神を世に送り出すアニメに、狂ってばかりはいられないはずなんだよ。『江戸前エルフ』には、実はあまり期待していなかったんだ。しかし、このプレビューガイドライターの魂を癒すのに最適な作品だったよ。
暖かく居心地の良い色調、魅力的なキャラクターデザイン、そして、あまり優れているとは言えないアニメーションを滑らかに見せる強力なストーリーボード。巫女の小糸は魅力的な主人公で、彼女の役割に共感できるよ。あの引きこもりとの関係以上にね。
高価で大人っぽいハンドバッグを持ちながら、それが友人や知人の印象に全く残らないという小糸のギャグは、今週見た中で最も面白いエピソードの1つだったよ。

しかし、唯一理解できなかったのは、エルダのライフスタイルが、私たち全員が目指すべき理想ではないという、作中で繰り返し出てくる主張のようなもの。美人で背の高い古風な女性が、毎日レッドブル(エナジードリンク)を飲み、どっかのアニメのプラモにカスタムペイントを施し、Switchと新品のVRヘッドセットで遊んでいるんだよ、最高じゃん。
外に出て、自分の耳のことを変に思うような人と接する必要もないし、勘弁してくれーみたいな、つまらない仕事をする必要もない。まさに完璧な生活で、ここに書く必要もないくらいさ。願わくば、小糸もこのことに気づいて、エルダに帝国主義的な人間文化の期待に沿うように圧力をかけるのをやめてほしいものだね。

いずれにせよ、今シーズンはエルダと小糸と過ごす時間がぐっと増えることを楽しみにしているよ。願わくば、巫女と一緒にご神体の生き方を学び、私の欠点である道徳や習慣に彼女の教えを適用したいものさ。さて、失礼して、レッドブルを1ケース買って、チャーター便で、江戸に行ってくるとするか。



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