『ONE PIECE』のように長く続いているアニメでは、ストーリーから解き明かされることがたくさんあります。『ONE PIECE』のアニメは素晴らしいものですが、漫画のすべてを網羅しているわけではありません。アニメでは、ストーリーが少し変えられていることもあれば、丸ごと抜け落ちてしまっていることもあります。
アニメではまったく取り上げられていませんが、それでも『ONE PIECE』の全体的なストーリーにとって重要なことも数多くあります。アニメだけを見ているファンには見逃されたり、まったく認識されなかったりすることについてご紹介します。
10 チョッパーマンシリーズ
チョッパーがスーパーヒーローとして登場し、他の麦わらの一味は悪役として登場するミニコミシリーズです。チョッパーマンは、『ONE PIECE』が持つ数少ない独立した特典ストーリーのひとつで、明らかにスーパーヒーローのジャンルの影響を受けています。アニメ『ONE PIECE』のようにユーモラスで楽しく、冒険に満ちた作品ですが、メインキャラクターが悪役として登場することで、より奇想天外でコミカルな作品となっています。このサイドストーリーは独立しており、アニメとは関係がないため、多くのファンが見逃してしまいがちです。
9 スピンオフ漫画『ワンピースパーティー』
『ワンピースパーティー』は、「最強ジャンプ」誌上で連載されたスピンオフ漫画。ストーリーのほとんどはオリジナルで、新キャラクターも登場しますが、本編のキャラクターも登場します。つまり、ストーリーはアニメとは関係ないのですが、それでも読んでいて楽しい作品です。『ワンピースパーティー』は短いですが面白い作品です。
8 キッドとドフラミンゴに対するローの反応
アニメ『ONE PIECE』はしっかりした検閲を受けています。アニメーターは、より若い視聴者に適したものにするために、漫画から特定のシーンを省くことがよくあります。良い例は、ローの仕草です。ユースタス・キッドが部屋の向こうのローに気づくシーンで、アニメではローはただにやりと笑っているのですが、漫画ではキッドに中指を立てています。この仕草はローの性格をよく表しています。アニメでの表情はまだ間接的な表現ですが、中指を立てるのは直接的でやや過激な表現です。ローはドレスローザでドフラミンゴと対峙する際にも同じことをします。なお、サンジがローに同じジェスチャーを返しましたが、これもアニメでは省かれています。
7 食戟のサンジ
このスピンオフシリーズは、『食戟のソーマ』の原作・附田祐斗さん、作画・佐伯俊さんによって作られました。『ONE PIECE』の連載21周年の節目にちなんで作られたシリーズです。このシリーズは、サンジと彼の料理に焦点を当て、麦わらの一味がさらにおかしな行動に出る様子が描かれています。
6 エースの海賊時代
ワノ国編では、エースが白ひげ海賊団に入る前からワノ国にいたことが明らかにされました。しかし、エースが海賊時代に様々な冒険をしていたことは、多くのアニメ視聴者が知らないことでしょう。小説の1作目では、エースがスペード海賊団を結成した経緯と、メラメラの実の力を得た経緯について書かれています。また、2作目では、黒ひげを探すところから、アラバスタでの出会いに至るまでのストーリーがより深く描かれています。
5 表紙のストーリー
マンガの表紙は数え切れないほどたくさんありますが、いずれも脇役や敵役が麦わらの一味と出会った後にどうなるかがテーマになっています。また、メインストーリーに影響を与えた重要な瞬間を描いた表紙もあります。マイナーなキャラクターが詳しく描かれていることが多くありますが、ほとんどはアニメ化されていません。アニメファンが驚くようなものもあるかもしれません。
4 フランキーとセニョール・ピンクの約束の一杯
ドレスローザ編で、フランキーとセニョール・ピンクは真の友情を築きます。喧嘩の後、フランキーはセニョール・ピンクと、いつか酒を飲みに行って、ルシアンという女性の話をすることを約束。彼女はセニョール・ピンクの妻で、息子を亡くした後、事故で大怪我をしてしまいました。
アニメではここで会話が終わり、それ以降は一切語られません。しかし、漫画では第1021話の表紙で、2人がバーで酒を飲み、セニョール・ピンクが涙を流しながら自分の話をするシーンが描かれています。もうひとつ、飲み物の名前が「ギムレット」になっていますが、これはセニョール・ピンクの息子の名前です。
3 ゼフの足がないことの真相
アニメでゼフが紹介されたとき、彼は自分の足がないことの裏話をします。アニメ版では、サンジを助けた際に足を挟まれてしまい、やむなく足を切断しています。しかし、漫画では、彼の脚がなくなるストーリーはまったく違うものです。サンジとゼフはある島に取り残されました。ゼフはサンジに最後の食料を与え、サンジは島の反対側に行き、船が通らないか見張っています。何日か経ち、サンジが戻ってくると、ゼフの足がないことに気がつきました。アニメでは、ゼフが自分の足を食べてしまったという事実はスルーされています。それが彼が生き延びることができた唯一の理由でした。
2 マリンフォード編での白ひげの傷
マリンフォード編では、『ONE PIECE』の中で最も印象的で胸を打つ瞬間がいくつかありました。エースと白ひげの死から、ルフィが覇気を覚醒させるまで、マリンフォード編には名場面がたくさんあります。多くのキャラクターが重傷を負いましたが、漫画に登場する白ひげほどひどいものではありませんでした。
アニメでは、白ひげは黒ひげ一味に何度も殴られ、赤犬からは胸への打撃もあり、口ひげの半分が焼かれています。しかし、漫画では、口ひげの一部ではなく、白ひげの顔の左側がなくなっています。
1 マンガのテンポはアニメと大きく違う
『ONE PIECE』のアニメは、そのテンポの悪さで知られています。特に緊迫した場面では、キャラクターのリアクションのカットに多くの時間を費やし、その場から緊張感を奪ってしまうことがあります。これは多くのアニメ視聴者を失望させ、時には『ONE PIECE』に完全に入り込むことができない理由にもなっています。しかし、それとは対照的に、漫画のコマは常に細かいシーンや瞬間に満ちており、テンポがよく、心地よく読むことができます。アニメでは、細かい描写や激しい場面はよく再現されているのですが、テンポの悪さがいつもファンを失望させています。