予想外のヒット作に満ちた、2023年春のベストアニメはこれだ!
比較的静かだった冬シーズンが終わった後、2023年春シーズンは、忘れがたい瞬間を持つ大ヒットアニメを数多くもたらしました!
23年春は、何といってもサプライズの季節でした。『地獄楽』や『鬼滅の刃』のようなファン待望のタイトルは、確かにありました。
しかし、実際にファンを夢中にさせたストーリーの数々は、この年に先駆けて面白いと予見してた人は、殆どいなかったのです。
Epicstreamでは、2023年春シーズンアニメを記事にするのが、本当に楽しかったです!
それを記念してここでは、美しいラブコメから素晴らしいアクションドラマまで、アニメライターたちのお気に入りの作品を紹介していこうと思います。
『天国大魔境』:謎は、まだ続く!
Cathlyn Melo選出
しっかりしたミステリーやSFアニメに出会うことはそうそうありません。
しかし、『天国大魔境』は、その魅力的な設定、絵のように美しいアニメーション、そして好感の持てるキャラクターで、私は最初から圧倒されました!
『少女終末旅行』と『メイドインアビス』を合わせたような作品ですが、『サマータイムレンダ』と同じ雰囲気もあり、とても暗くて不気味で、いい意味でゾッとさせられます。
アニメ全体に広がるSF的ミステリーは、私を楽しませ続け、謎の答えや何らかのヒントを探そうと、私はアニメの各話ごとに脳細胞を突き動かしていました。
プロットが展開されるにつれ、私自身も作品への没入感をより深め、もっと大きな全体像が見たくなっていきました。
いずれにせよ、『天国大魔境』の視聴は、とてもユニークな経験と言えるものでした。しかし作品には、まだ多くの未解決の問題があるし、もっと探求すべき領域が残っています!
『スキップとローファー』:健全な良さ…こんな青春送りたかった
Tarun Mazumdar選出
『スキップとローファー』のプレビューを見たときに興味をそそられた私は、これが今シーズンの癒し系になると確信していました。
しかし、実際は、私の期待以上の、ほのぼのとした、本当に癒される体験ができました。
本作の美津未(みつみ)と聡介(そうすけ)のキャラクターは、驚くべき深みと個性を持っています。
美津未の自己認識力と苦境に陥った際に見せる、その揺るぎない立ち直りの速さは、聡介の親切で優しい性格と、美しいまでのコントラストをなしています。
本作で、私の心に真に響いたのは、愛情と友情を真摯に描いていることです。
本作は、私の10代の頃を振り返らせ、この作品の描く繊細な(10代特有の)不安との向き合い方を見て、自分にもあったなと思い返すことになりました。
本作は、困ったときに自分をサポートしてくれるものをシステムとして持っておくことや、良い時も悪い時も一緒にいてくれる仲間を持つことの大切さを、美しくも見事に表現しています。
しかし、私にとって最も重要な収穫は、自分に優しくすることを思い出させてくれたことです。自分を大事にし、自分へも思いやりを持つことを優先するよう、本作は優しく後押ししてくれました。
本作1期が残した空白を埋めるために、私は『スキップとローファー』の原作マンガを手に入れることを決意しました。
【推しの子】:予期せぬパッケージ(アイドル業界)からの社会批評
Madalena Daleziou選出
最初に見た予告編で恋に落ちるアニメもあれば、突然不意打ちを食らうアニメもあります。私にとって【推しの子】は後者でした。
しかし、不意打ちされた状態から良いものが生まれるとは思ってもみませんでした。私は間違ってたようです。
転生の側面を無視すれば、【推しの子】は現実に起こりうる(そしてしばしば起こりうる)物語です。
最初のエピソードは、腹にパンチを食らったかのようなものでした。その後、作品内容は少し軽快になるものの、鋭い社会批評がぬるくなることは決してありません。
私は、すべてのキャラクターを好きになりました(例外はアクアです。おそらく彼は、(意図的に)好かれないようにしてあるキャラクターかもしれません)。
本作には、思わず応援したくなるような複雑な背景を持った女性キャラクターがたくさん登場します。しかも、芸能界において、特に女性や少女の芸能人が直面する葛藤をとてもリアルに描いています。
欠点はあるものの、【推しの子】は赤坂 アカ氏のドライなユーモアが好きなファンなら、十分に楽しめる作品です。
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『ヴィンランド・サガ』第2期:キャラクター成長の描写はマスタークラス
Nicolo Manaloto選出
厳密には2023年春アニメではないかもしれませんが(始まったのは2023年冬だから)、『ヴィンランド・サガ』2期の最高で最も印象的な瞬間は、第2クールで起こったので春アニメに含めました。
1期のエキサイティングなアクションが好きだったファンの中には、2期のややもするとかなりのスローペースぶりに、視聴を切った人もいるかもしれません。
しかし、私はトルフィンのキャラクターの成長過程とそのハードなテーマのおかげで、2期は1期よりさらに良くなっていると感じました。
1期のアクション色の強いストーリーは、もちろん楽しめましたが、トルフィン自身は、ちょっと淡泊でした(彼が経験したことを考えれば納得できます)。しかし、2期ですべてが変わりました。
トルフィンが(父の仇である)アシェラッドの手下として、憎しみに満ちた日々を過ごしていたことを考えれば、彼が復讐に満ちた考え方から突然抜け出すという事は、考えられないことではありました。
2期が輝いていたのは、まさにこの点です。
前半のゆっくりしたペースは、トルフィンに(憎しみに満ちた状態から脱却して)成長する時間を与えるのにふさわしく、結果、第2クールでトルフィンの成長のクライマックスを見ることになります。
このことは、2期の数々の印象的な場面で、信じられないほどよく描写されていました。
トルフィンの成長と、暴力などのテーマに取り組む作品性のおかげで、『ヴィンランド・サガ』2期は、私にとって最高のものとなりました。
関連記事:『ヴィンランド・サガ』:アシェラッドの “恥ずべき “決断にもかかわらず、後にファンを魅了した理由とは?
『山田くんとLv999の恋をする』:私にもう一度恋愛を信じさせてくれたラブコメ
R.Y.選出
2023年春アニメにはラブコメが山ほどありましたが、『山田くんとLv999の恋をする』は、親しみやすく、誰でも簡単に好きになれるという点で際立っていました。
各エピソードを観ているうちに、視聴者にとってキャラが自分自身の姿に見えてくるほど、キャラが非常にリアルなのです。つまり、キャラ達に非常に共感しやすいということです。
さらに、シンプルでありながら興味をそそるプロットは、視聴者に次の展開を期待させるものでした。山田は茜(あかね)の気持ちに答えるのか? 茜のキャラクターはレベルアップするということがあるのか? みたいな。
もちろん、ロマンス面も申し分ありません。キャラがリアルなので、視聴者は、自分にも山田や茜のような存在がいたらいいのにと思い始めてしまうのです。
この2人のキャラクターの関係性がどのように発展していくのか、それを見るだけで、誰もがもう一度恋に落ちることでしょう。
願わくば、マッドハウスが原作マンガの残りの部分もアニメ化し、茜と山田のカップルとしての今後の道のりを視聴者に見せて欲しいものです。
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