㊟ダンデレ;黙っていて心の内を見せないが、内心ではデレていること。無口系(クーデレ)の近縁種。ダンマリ+デレ。
ダンデレキャラクターは、気弱だけど優しい性格が魅力で、そんな彼らにスポットライトを当てたアニメを紹介します。
アニメファンの中には、「ハイテクSFアニメが好き」「ほのぼのとした恋愛ものが好き」など、昔からある文学的ジャンルを好みを持つ人もいます。
また、特定のキャラクターが活躍する物語を求めるファンもいます。例えば、カラフルで元気印の女の子を、お目当てにしてる人とか。
そして、それは男の子のキャラクターにも当てはまります。例えば、ダンデレとか。
ダンデレなアニメキャラクターは、内気だけど優しい、物腰が柔らかくて真面目で、無邪気で可愛らしい存在です。
『五等分の花嫁』の中野 三玖(なかの みく)や『古見さんは、コミュ症です。』の古見 硝子(こみ しょうこ)のように、ダンデレ女子が注目されることが多いです。
しかし、思いやりがあり心根が優しく、それゆえ、理想的な恋愛パートナーとなりえるダンデレ男子が好きなファンもいます。
多くのアニメ作品が、ハンサムだけど頭が空っぽの男性キャラや、よく見かける不良少年キャラを捨て、このようなかわいらしいダンデレ男子に輝きを与えています。
『その着せ替え人形は恋をする』は、女性の視線に合わせて作られた。
『その着せ替え人形は恋をする』は、2022年冬アニメシーズンにサプライズ・スマッシュヒットとして注目を集めたラブコメアニメです。
このアニメは、美人で親しみやすいコスプレイヤーの喜多川 海夢(きたがわ まりん)というキャラクターが魅力的でしたが、ファンサービスはそれだけではありません。
このアニメは、いわゆる女性の視線にも訴えかけており、ダンデレな主人公の五条 新菜(ごじょう わかな)は、女の子なら誰でも彼氏として信頼できる、優しくて心の広い男の子として魅力的でした。
別の言い方をすれば、ダンデレの五条君は心のファンサービスをしていると言えます。彼は、優しさ、謙虚な努力、そして他人を幸せにする事を何より大切にしています。バイクに乗ったマッチョな男であることを示したいのではありません。
不良少年の魅力はアニメの中にもまだまだありますが、五条君は、新鮮な気分転換をさせてくれ、健全な男らしさを表現する方法は一つではないことを証明してみせました。
『その着せ替え人形は恋をする』はCrunchyrollで配信されています。
『組長娘と世話係』:透(とおる)は、やっぱりモンスターじゃなかった
『組長娘と世話係』は2022年夏アニメシーズンのコメディアニメで、主人公の霧島 透は、愛すべきダンデレ男であるだけでなく、ギャップ萌えキャラでもありました。
それは、透が強面のヤクザで怖い顔をしている割に、心の底は優しく無欲で、ただ人と愛情に満ちた繋がりをつくりたいだけの奴だったからです。
透は少年時代、母親の優しさに感化されており、モンスターの一面は強靭な外殻に過ぎず、本当の自分ではありませんでした。
たしかに、恐ろしい一面も半分持ち合わせているので、透は自分が本当にモンスターなのではないかと悩んだこともありましたが、結局は、愛すべきダンデレの持ち主としての自分を受け入れています。
八重花(やえか)の学校に行ったとき、他の生徒のお母さんたちが透を興味深げに見ているのに気づいた時など、透は、ビックリするほど簡単にシャイになってしまうほどでした。
『組長娘と世話係』はCrunchyrollで配信されています。
『鬼滅の刃』が示す、やかましいダンデレの姿
『鬼滅の刃』のメインキャラの一人、我妻 善逸(あがつま ぜんいつ)は、従来のダンデレとは異なり、物腰が柔らかく、気弱なキャラクターという原型のイメージは持っている一方、そのうるさすぎる外見の下に、親しみやすい弱者としての魅力も持っています。
善逸が、大声を出したり、パニックになったりするのは、自分を信じることができないためでしたが、それでも、友人の炭治郎(たんじろう)に励まされながら、少しずつ勇気を身につけていくという、本当に愛すべきダンデレなのです。
ダンデレキャラは、しばしば内に不安感を伴う受動的な人間で、見習うべき強いロールモデル、あるいは少なくとも自分を鼓舞してくれるような存在が必要なのですが、善逸と炭治郎が、まさにそのような関係です。
炭治郎と伊之助(いのすけ)が手本となり、恋する禰豆子(ねずこ)が見守る中、ダンデレの善逸はステップアップし、ここぞというときに自分の力を証明しなければなりません。
『鬼滅の刃』は、Crunchyroll、Hulu、Netflixで配信されています。
ダンデレな少年が償いをする姿を描いた『聲の形』(こえのかたち)
全7巻の同名マンガを原作とする愛すべきアニメ映画が『聲の形』です。いじめと許しをテーマに、現代のティーンエイジャーが互いを理解し、明確に互いの気持ちを伝えようとする姿を描いた恋愛系ハートフルドラマです。
石田 将也(いしだ しょうや)は、小学校時代、聴覚障害を持つ西宮 硝子(にしみや しょうこ)を転校させてしまうまでいじめる、問題児でした。
高校3年生になった将也は、自分を一新し、硝子への過去の過ちを償おうとしています。彼は、元いじめっ子としての自分を卑下し、もはや周りからの注目を求めないダンデレであり、強烈な罪悪感からひどく不安な気持ちになっています。
将也は、自分が硝子や他の人とやり直す価値があるのかどうかさえ、わからなくなっています。幸運なことに、硝子は寛大な少女で、過去のことを許してくれるかもしれません–それどころか、彼女は将也をまったく嫌ってすらいなかったかもしれません。
『聲の形』はPrime Videoで配信しています。